お城の屋根にシャチホコが載っているのは何故か?

日本人は、神様へのお願い事がわりと好きだ。
そのたび、神社から御札や御守りをもらってくる。

同じように戦国時代にも、お殿様の住む城には災厄を除けるための、『まじないの品』が備えられていた。

そのひとつが、有名なシャチホコである。

シャチホコは、頭が虎に似て、身体は魚という想像上の動物で、見た目は『大きな魚』だ。

雨を降らせる力を持つとされ、顔は前を向き、背中を反らせて、尾を天に向けているのが特徴的である。

このシャチホコ、お城で一番高い建物である天守閣の屋根などに取り付けられた。

最初にシャチホコを城に付けたのは織田信長で、安土城の天守閣に祀ったとされている。

シャチホコを屋根に取り付けた意味は『火除け』とされている。

火事になったら、水の生き物であるシャチホコが水を吹き出して延焼を抑えると言われたからだ。

『火除けの守り神』という訳である。

信長の最期は皮肉めいていたが…

さて、このシャチホコの原型だが、中国の伝説上の海獣『鴟尾(しび)』である。

中国では、大きな仏閣の屋根の両端に、反り上がった鴟尾を形どった瓦を用いる。

これは、魚の形はしていないものの、形状はシャチホコに非常に似ている。これも火除のまじないとして用いられた。

日本でも、古い仏閣の屋根には鴟尾が設置されている。

この鴟尾の変形が、シャチホコなのである。


香りのいい吟醸酒、普通のお酒とどう違う?

居酒屋で吟醸酒をお燗にしてくれ、と頼むと、店によっては断られる場合がある。

それだけ吟醸酒は冷やで飲むのに拘る。何故か?

一般的に吟醸酒は『吟醸香』と呼ばれる独特のフルーティな香りを楽しむため、冷やして飲むのがいいのだ。

お燗にすると、せっかくの香りが飛んでしまうからだ。

では、なぜ吟醸酒は香りが良くなるのだろうか。

その理由は製法にある。日本酒には吟醸酒のほか、純米酒や本醸造酒などの名称があり、これらは製法による分類と考えていい。

吟醸酒は、精米歩合が60%以下になるまで精白した白米を原料としている。

ふだん食べている御飯が精米歩合90%以上とされているので、かなり『磨かれた米』である。

それを低温でじっくり発酵させるという、時間と手間のかかるお酒なのだ。

蔵元によって違いはあるが、5℃から10℃の温度で30日以上発酵させる。

その発酵の過程でさまざまなアルコール成分を生成させ、それらが酸と結合することでフルーツを想わせる華やかな香りが生まれるのだ。

吟醸酒は10月頃から仕込み始め、出来上がりは3月から4月頃。それから香りや味を落ち着かせるため、さらに半年以上も貯蔵し熟成させる。

つまり出荷まで一年近くかかるという訳である。

また、吟醸酒には『大吟醸』と呼ばれるものもあるが、これは精米時に50%以下になるまで精白した米を使っている。

さらに、醸造アルコールを添加していないものは『純米吟醸酒』と呼ばれる。

ちなみに、香りが良くスッキリした味わいの吟醸酒は冷やで飲むのがいいが、旨味やコクの強い純米酒や本醸造酒は冷やだとやや重い感じがする。

そのためお燗にして飲むのをお勧めしたい。