香りのいい吟醸酒、普通のお酒とどう違う?

居酒屋で吟醸酒をお燗にしてくれ、と頼むと、店によっては断られる場合がある。

それだけ吟醸酒は冷やで飲むのに拘る。何故か?

一般的に吟醸酒は『吟醸香』と呼ばれる独特のフルーティな香りを楽しむため、冷やして飲むのがいいのだ。

お燗にすると、せっかくの香りが飛んでしまうからだ。

では、なぜ吟醸酒は香りが良くなるのだろうか。

その理由は製法にある。日本酒には吟醸酒のほか、純米酒や本醸造酒などの名称があり、これらは製法による分類と考えていい。

吟醸酒は、精米歩合が60%以下になるまで精白した白米を原料としている。

ふだん食べている御飯が精米歩合90%以上とされているので、かなり『磨かれた米』である。

それを低温でじっくり発酵させるという、時間と手間のかかるお酒なのだ。

蔵元によって違いはあるが、5℃から10℃の温度で30日以上発酵させる。

その発酵の過程でさまざまなアルコール成分を生成させ、それらが酸と結合することでフルーツを想わせる華やかな香りが生まれるのだ。

吟醸酒は10月頃から仕込み始め、出来上がりは3月から4月頃。それから香りや味を落ち着かせるため、さらに半年以上も貯蔵し熟成させる。

つまり出荷まで一年近くかかるという訳である。

また、吟醸酒には『大吟醸』と呼ばれるものもあるが、これは精米時に50%以下になるまで精白した米を使っている。

さらに、醸造アルコールを添加していないものは『純米吟醸酒』と呼ばれる。

ちなみに、香りが良くスッキリした味わいの吟醸酒は冷やで飲むのがいいが、旨味やコクの強い純米酒や本醸造酒は冷やだとやや重い感じがする。

そのためお燗にして飲むのをお勧めしたい。


『北枕』が縁起悪いのは何故か?

睡眠時間の短いことで有名なナポレオンは1日3時間しか寝なかったとか。

ワーカホリック(仕事中毒)だった発明王エジソンは、毎日4時間睡眠だった。

偉業を成し遂げた人にはショートスリーパー(短時間睡眠者)が多いのか…

と思いきや、20世紀最高の天才とも言われるアインシュタインは、10時間以上のロングスリーパーだった。

変わっていたのはレオナルド・ダ・ビンチで、4時間おきに15分の睡眠をとっていたそうだ。

眠り方の流儀といえば、日本には『やってはいけないルール』がある。『北枕』である。

北枕とは頭を北側に、足を南側に向けて寝る事。

枕を北側に置くと「縁起が悪い」とされるが何故か?

日本では人が亡くなった後にお通夜を行う風習があるが、そこでは遺体を北枕で寝かせる。

つまり北枕とは亡くなった人の寝かせ方なのだ。

この起源は、仏教を興したお釈迦様の入滅にある。

お釈迦様が亡くなる時に、北の方向に頭を向けていたという説話から、「亡くなった人は北枕。だから生きている人は、北枕で寝てはいけない」という風習が生まれた、とされている。

ただし、仏教では北は『涅槃(ねはん)』、すなわち『悟りにより煩悩を滅した境地』の象徴。

亡くなった人の頭を北に向けるのは、「すみやかに涅槃に入ることが出来るように」という想いからだ。

そうすると、『北枕=亡くなった人の寝かせ方=縁起が悪い』というよりも、『北枕=悟りの境地に達するための寝かせ方』という解釈も成立するのでは?

そう思っていたら、仏教が生まれたインドや仏教国のタイでは「北枕で寝てはいけない」というルールは無いという。

つまり、仏教由来だが『日本オリジナル』なのだ。

ちなみに、『北枕は健康に良い』という説もある。

頭を北に向けると、南北に流れる地磁気の流れに沿って身体が平行になり血流が良くなるという理屈だ。

しかし、地球は丸いので、北枕にしたからと言って、地磁気に平行になる訳は無いのだが…