お城の屋根にシャチホコが載っているのは何故か?

日本人は、神様へのお願い事がわりと好きだ。
そのたび、神社から御札や御守りをもらってくる。

同じように戦国時代にも、お殿様の住む城には災厄を除けるための、『まじないの品』が備えられていた。

そのひとつが、有名なシャチホコである。

シャチホコは、頭が虎に似て、身体は魚という想像上の動物で、見た目は『大きな魚』だ。

雨を降らせる力を持つとされ、顔は前を向き、背中を反らせて、尾を天に向けているのが特徴的である。

このシャチホコ、お城で一番高い建物である天守閣の屋根などに取り付けられた。

最初にシャチホコを城に付けたのは織田信長で、安土城の天守閣に祀ったとされている。

シャチホコを屋根に取り付けた意味は『火除け』とされている。

火事になったら、水の生き物であるシャチホコが水を吹き出して延焼を抑えると言われたからだ。

『火除けの守り神』という訳である。

信長の最期は皮肉めいていたが…

さて、このシャチホコの原型だが、中国の伝説上の海獣『鴟尾(しび)』である。

中国では、大きな仏閣の屋根の両端に、反り上がった鴟尾を形どった瓦を用いる。

これは、魚の形はしていないものの、形状はシャチホコに非常に似ている。これも火除のまじないとして用いられた。

日本でも、古い仏閣の屋根には鴟尾が設置されている。

この鴟尾の変形が、シャチホコなのである。